パールボウルトーナメント Dグループ第1戦 vs 明治安田PentaOceanパイレーツ

2016/4/24 (日) 17:00開始 @富士通スタジアム川崎
得点経過 スタッツ 個人記録 試合レポート
ノジマ相模原ライズ 44 - 7 明治安田PentaOceanパイレーツ
14 1QT 0
10 2QT 0
7 3QT 7
13 4QT 0
得点経過
Q TIME PLAY PLAYER(S) YARD TFP PLAYER(S) G/NG Q TIME PLAY PLAYER(S) YARD TFP PLAYER(S) G/NG
1 3:30 PASS #18荒木→#83下段 7 KICK #29望月 G
1 6:58 INT #96杉浦 11 KICK #14有輪 G
2 8:48 RUSH #27細野 1 KICK #29望月 G
2 12:00 FG #14有輪 22
3 3:57 PASS #18田上→#17奥町 14 KICK #99赤津 G
3 4:58 RUSH #18荒木 66 KICK #29望月 G
4 7:02 PASS #10藤本→
#1中田
20 KICK #14有輪 G
4 12:00 RUSH #10藤本 1 KICK
スタッツ
ノジマ相模原ライズ チーム 明治安田ペンタオーシャン
パイレーツ
22 (7 - 15 - 0) ファーストダウン(ラン - パス - 反則) 11 (3 - 6 - 2)
46 - 30 - 0
279Yds
(パス) 試投 - 成功 - インターセプト
獲得ヤード
23 - 13 - 2
114Yds
23 - 149Yds (ラン) 回数 - 獲得ヤード 25 - 59Yds
69 - 428Yds (攻撃) 回数 - 獲得ヤード 48 - 173Yds
7 - 45Yds (反則) 回数 - 損失ヤード 3 - 20Yds
0 - 0 (ファンブル) 回数 - 喪失 2 - 2
1 - 1 (フィールドゴール) 回数 - 成功 0 - 0
24:17 TIME OF POSSESSION 23:43
個人記録
RUSHING
NO. PLAYER ATT YARDS TD LG    
18 荒木 裕一朗 2 69 1 66
27 細野 陽平 4 25 1 12
25 東松 瑛介 5 22 0 8
32 金子 泰徳 3 15 0 8
2 宮幸 崇 4 12 0 9
35 櫻井 佑介 1 7 0 7
20 前島 利勇 2 6 0 6
10 藤本 亮 2 -7 1 1
TOTAL 23 149 3
PASSING
NO. PLAYER ATT COMP INT YARDS TD LG
18 荒木 裕一朗 33 23 0 182 1 20
10 藤本 亮 13 7 0 97 1 25
TOTAL 46 30 0 279 2
RECEIVING
NO. PLAYER NO YARDS TD LG    
19 松尾 海太 6 71 0 25
85 八木 雄平 5 38 0 12
1 中田 結 4 48 1 20
83 下段 亮太 4 28 1 9
2 宮幸 崇 3 23 0 10
87 原田 大輔 2 11 0 6
16 佐藤 励 1 22 0 22
17 志水 秀彰 1 18 0 18
8 出澤 信 1 7 0 7
81 井上 繁明 1 5 0 5
25 東松 瑛介 1 4 0 4
89 吉田 武蔵 1 4 0 4
TOTAL 30 279 2
TACKLE
NO. PLAYER TACKLE YARDS SACK      
96 杉浦 卓紀 6.0 0 0
41 増山 純季 5.5 21 3
47 小林 哲朗 3.5 0 0
52 鈴木 修悟 2.5 11 1
23 北村 雅史 2.0 0 0
26 渡辺 健太 2.0 0 0
28 川崎 将太 2.0 0 0
57 田中 喜貴 1.5 0 0
9 番矢 大輝 1.0 0 0
11 財津 弘彬 1 0 0
16 佐藤 励 1 0 0
20 前島 利勇 1 0 0
34 宮崎 友宏 1 0 0
59 西尾 公伸 1.0 8 1
92 守屋 一歩 1.0 0 0
99 木村 健太朗 1.0 0 0
TOTAL 32.0 40 5
INTERCEPTION
NO. PLAYER INT YARDS TD      
96 杉浦 卓紀 1 11 1
34 宮崎 友宏 1 1 0
TOTAL 2 12 1
PASS CUT
NO. PLAYER CUT          
28 川崎 将太 1          
TOTAL 1

試合レポート

プロローグ

2015年シーズンを、チーム創立以来最高の3位という成績で終了したノジマ相模原ライズ。チームの歴史の中で最も日本一に近づいたという結果と共に、後に真の日本一に輝くことになるパナソニックインパルスとの対戦で感じたトップチームとの距離感。この相反する2つを如何に咀嚼し、新しい物語を紡いでいくことが出来るのか。また新しいシーズンが始まる。

1Q

パイレーツのキック、ライズのリターンで試合開始。RB#27細野(国士館大)はボールをキャッチするとワイドサイドを駆け抜け、ハーフラインまでリターンする。いきなりのビッグリターンで好ポジションを得たライズの先発QBは#18荒木(立命館大)。今季より就任した伊藤オフェンスコーディネーターによる新生ライズオフェンスを、昨季出場機会の少なかった荒木がどのように率いていくのかに注目したい。荒木はテンポの良いショートパスを中心にダウンを更新、一気に敵陣のレッドゾーンに攻め込むと、最後はTE#83下段(法政大)に7ヤードタッチダウンパスをヒット!K#29望月(近畿大)のPAT(※1)も決まり、ライズが7-0とリードを奪う。昨季までライズを支え続けた強力守備陣は、新人DB#26渡辺(帝京大)を先発で起用するなど昨シーズンよりスターターを5名入れ替え、若手中心のラインナップでこの試合に臨む。最初のパイレーツの攻撃は危なげなく3アンドアウト(※2)に追い込む事に成功。続くライズの攻撃はパントに追い込まれて攻守交替。しかしここでライズDL#96杉浦(成城大)が、DL#52鈴木(国士館大)がカットしたパイレーツのパスをキャッチ、そのまま11ヤードを走り切ってインターセプトリターンタッチダウン!! 今季加入のK/P#14有輪(日本大)のPATも成功して14-0と、パイレーツを引き離す。


2Q

続く2Q、両チームとも得点をあげることが出来ないまま前半残り5分を切る。ライズはQB荒木のスクランブルランなどでダウンを更新するも、肝心なところでパスが決まらずパントに追い込まれる。しかし、有輪のパントは敵陣1ヤードでボールデッド、相手の反則もありパイレーツのエンドゾーンまでハーフヤードの地点からの攻撃をパイレーツに強いることに成功。ここでパイレーツQBがファンブルしたボールをDL#99木村(専修大)がリカバーする。守備陣がつくった絶好のチャンスを#27細野がランプレーでエンドゾーンに飛び込みタッチダウン。PATのキックも成功して21-0と更にリードを拡げる。パイレーツはQB田上が負傷し、新人QB西澤にスイッチ。QBドローやスクランブルランなど西澤の走力を武器にパイレーツに全身を許すが、その西澤のパスを新人DB#34宮崎(大阪大)がインターセプトで流れを再びライズに奪い返すと、前半終了間際にK#14有輪の22ヤードフィールドゴールで3点を追加、24-0で前半を終了。


3Q

後半はライズのキック、パイレーツのレシーブで試合再開。後半最初の攻撃で反撃の狼煙をあげたいパイレーツは、リズム良く攻撃を展開しライズ陣へ侵攻。しかし、ライズディフェンスもレッドゾーンへの侵入は許さず、一度はパイレーツのフィールドゴールをブロックして無得点に抑えたかに見えたが、ここでライズのディフェンスがオフサイドの反則をおかし、パイレーツはファーストダウンを更新。ここで勢いを得たパイレーツに、最後はエンドゾーンにパスを通され、ライズはこの日初めての失点を喫する。PATのキックも決まって24-7とされる。ライズはすぐさま反撃に移り、QB荒木がRBにボールをハンドオフしたと見せかけて自らキープ、そのまま66ヤードを走り切ってタッチダウン!! K望月のPATのキックも成功して31-7と、取られた分をすぐに取り返すことに成功。


4Q

最終4Q。ライズのQBは#10藤本(日本大)が登場。序盤はパントを蹴り合う展開になったが、試合時間残り6分からのライズの攻撃で、藤本から大学時代からの同期であるWR#1中田(日本大)への20ヤードのタッチダウンパスが成功!! K有輪のPATキックも成功し、38-7と更にリードを拡げる事に成功。この後、移籍新加入のDL#59西尾(中央大)のQBサックもあり、パイレーツの反撃を押さえ込むライズ守備陣。残り時間2分54秒からのライズの攻撃では、一度パントに追い込まれる。ここでK/P有輪のパントを相手リターナーがファンブル。そのボールを#35櫻井(日本大)が押さえて攻撃権を奪取!! 敵陣32ヤードからテンポよくボールを進める。追加得点のチャンスは残り時間1秒、パイレーツエンドゾーンまで残り1ヤードのシチュエーションで、RBにボールを渡すフェイクからQB藤本がそのままエンドゾーンに走り込んでタッチダウン!! スコアを44-7とし、試合終了となった。

2016年のノジマ相模原ライズのスタートは、明治安田PentaOceanパイレーツを一蹴し、無難な立ち上がりと言って差し支えのない内容だった。昨年出番の少なかった日本人QB2人が結果を残し、新たにチームに加わった新人がその力の片鱗を見せ、今後に大いに期待を抱かせるゲームを見せてくれたチームに感謝したい。それでもなお、真に日本一を狙うチームとしては、ライズ以上に充実の戦力補強を成し遂げたライバルチームと見比べた時に、やや物足りない内容であったこともまた事実。この先日本一に至る物語をライズがどのように紡いでいくことができるのか。次戦のアサヒビールシルバースター戦でその軌跡を目にする事が出来る。

  1. ※ ※ 1 「PAT」:Point After Touchdown(ポイント アフター タッチダウン)の略。タッチダウン後にエンドゾーン手前3ydからフィールドゴールを蹴ること(得点は1点)
  2. ※※ 2 「3アンドアウト」:攻撃側のシリーズが1度もダウンを更新できずにパントに追い込まれること