Xリーグ 2nd stage 第2戦 vs パナソニックインパルス

2015/11/15 (日) 14:30開始 @キンチョウスタジアム(大阪)
得点経過 スタッツ 個人記録 試合レポート
ノジマ相模原ライズ 0 - 36 パナソニックインパルス
0 1QT 3
0 2QT 7
0 3QT 16
0 4QT 10
得点経過
Q TIME PLAY PLAYER(S) YARD TEP PLAYER(S) G/NG Q TIME PLAY PLAYER(S) YARD TEP PLAYER(S) G/NG
1 14:57 FG #11佐伯(栄) 39
2 13:15 PASS #8高田→#24B.Dupree 25 KICK #11佐伯(栄) G
3 07:06 RUSH #33横田 2 KICK #11佐伯(栄) G
3 08:49 PR #15頓花 58 KICK #11佐伯(栄) G
3 13:57 SAF
4 00:49 FG #11佐伯(栄) 44
4 06:59 RUSH #18大原 9 KICK #11佐伯(栄) G
スタッツ
ノジマ相模原ライズ チーム パナソニックインパルス
6 (1 - 4 - 1) ファーストダウン(ラン - パス - 反則) 17 (14 - 2 - 1)
24 - 10 - 0
105Yds
(パス) 試投 - 成功 - インターセプト
獲得ヤード
14 - 11 - 0
126Yds
26 - 13Yds (ラン) 回数 - 獲得ヤード 51 - 164Yds
50 - 118Yds (攻撃) 回数 - 獲得ヤード 65 - 290Yds
3 - 25Yds (反則) 回数 - 損失ヤード 3 - 15Yds
0 - 0 (ファンブル) 回数 - 喪失 0 - 0
1 - 0 (フィールドゴール) 回数 - 成功 2 - 2
22:27 TIME OF POSSESSION 37:33
個人記録
RUSHING
NO. PLAYER ATT YARDS TD LG    
14 ベンジャミン アンダーソン 7 23 0 10
27 細野 陽平 8 0 0 4
5 木下 雅斗 3 -3 0 5
33 富澤 友貴 8 -7 0 2
TOTAL 26 13 0
PASSING
NO. PLAYER ATT COMP INT YARDS TD LG
5 木下 雅斗 11 6 0 14 0 9
18 荒木 裕一朗 6 2 0 31 0 26
14 ベンジャミン アンダーソン 7 2 0 60 0 46
TOTAL 24 10 0 105 0
RECEIVING
NO. PLAYER NO YARDS TD LG    
19 松尾 海太 3 24 0 14
7 井本 圭宣 2 55 0 46
33 富澤 友貴 2 1 0 3
8 出澤 信 1 26 0 26
27 細野 陽平 1 0 0 0
87 原田 大輔 1 -1 0 -1
TOTAL 10 105 0
TACKLE
NO. PLAYER TACKLE YARDS SACK      
57 田中 喜貴 8.5 1 0
3 佐久間 徹 4 1 0
44 小宮 洋平 3 9 1
52 鈴木 修悟 3 4 0
4 矢口 俊太 2 0 0
21 石黒 貴也 2 0 0
90 伊倉 良太 1 7 1
55 安川 大輔 1 1 0
23 北村 雅史 1 0 0
47 小林 哲朗 1 0 0
22 河石 泰 1 0 0
42 大倉 夏輝 1 0 0
92 守屋 一歩 1 0 0
35 櫻井 佑介 1 0 0
11 財津 弘彬 1 0 0
TOTAL 32.5 23 2
INTERCEPTION
NO. PLAYER INT YARDS TD      
TOTAL 0 0 0
PASS CUT
NO. PLAYER CUT          
         
TOTAL 0

試合レポート

プロローグ

Xリーグ2ndステージ初戦、春に苦杯を喫した難敵 アサヒビールシルバースターをタイブレークの末振り切って、3年振りのFinalステージ進出(Xリーグベスト4進出)を決めたノジマ相模原ライズ。次なる相手はXリーグWESTディビジョンを全勝で勝ち上がってきた"西の横綱" パナソニックインパルス。ライズは3年前の2ndステージでインパルスと対戦し、その時は28-27で勝利し、その年のFinalステージ進出を決めた。それ以来の対戦となるインパルスは、長年チームを支えるベテランに加え、大型ルーキーや外国人選手が加入し、チーム力が大きく伸張。今季はここまで隙のない戦いぶりを続けている。そして今回は秋季リーグ規定により、ライズは2ndステージ第2戦(11/15)と、Finalステージ(11/29)の2試合を、続けてインパルスと戦うことになった。複雑な状況の中、継続的にチーム力をストレッチしつつ、11月29日のFinalステージに良い形で臨むことができるかどうか。ライズにとって未知の戦いが始まる。

1Q

試合はパナソニックのキックオフ、ライズのリターンで開始。ライズの先発QB#14アンダーソン(アーカンソー大パインブラフ校)。前の試合(アサヒビールシルバースター戦)でMVP級の活躍をしたRB#33富澤(日本大)にボールを託すも、効果的な前進は図れず、最初の攻撃は3アンドアウト(※1)のパントに。パナソニックの攻撃は、日本代表QBでもある高田が率いる。今季から加入した新外国人RBのデュプリーのランでライズ守備陣の突破を図るが、こちらも前回のシルバースター戦でチームMVPに選ばれたLB#57田中(法政大)がデュプリーに突き刺さり、ゲインを許さずに3アンドアウトのパントに追い込むことに成功。続くライズの攻撃、QBアンダーソンのスクランブルランで1stダウンを更新すると、アンダーソンからWR#7井本(立命館大)へのロングパスが通り、一気に敵陣に侵攻。しかし、続く攻撃が不発に終わり、K#29望月(近畿大)がフィールドゴールを狙うが、パナソニックの守備陣にキックをブロックされて得点を奪えない。パナソニックは次の攻撃シリーズで、ライズDL#52鈴木(国士舘大)の猛烈なプレッシャーをかわしたQB高田がスクランブルで1stダウンを更新すると、高田からショートパスを受けたRBデュプリーが一気にライズ陣内までボールを運び、最後はフィールドゴールを成功させ、3点を先制。


2Q

2Qに入っても、ライズディフェンス陣はパナソニックの攻撃にしっかりと対応し、最初の攻撃を3アンドアウトのパントに追い込む。ライズはQBを#5木下(立命館大)にチェンジし、攻撃の糸口を掴もうとするが、思い通りの攻撃を展開することが出来ない。ライズディフェンス陣もDL#90伊倉(法政大)がQBサックを決めるなど、一歩も引かず、試合は膠着状態に。試合のモメンタムが動いたのはキッキングゲームから。前半残り6分、DL#44小宮(帝京大)のQBサックもあり、パナソニックの攻撃をパントに追い込んだライズだが、パナソニックの絶妙なパントにより、自陣4ヤード地点からの攻撃を余儀なくされる。着実にランプレーで前進を図るライズだが、RB#27細野(国士館大)が連続してボールキャリーするも、2ヤードの前進に留まり、3アンドアウトでパントとなってしまう。ライズのパントはパナソニックのプレッシャーを受けて距離が伸びず、更にリターナーに入ったパナソニックRBデュプリーに20ヤード程リターンされ、一気にライズ陣22ヤード地点まで侵攻を許してしまう。このピンチを何とか凌ぎたいライズだったが、QB高田から短いパスを受けたデュプリーに左サイドを駆け上がられて一気にエンドゾーンまで走り込まれてしまう。PAT(※2)のキックも決められ、0-10となり、前半は終了。


3Q

1タッチダウン・1フィールドゴールの10点差を追いかけるライズ。後半最初のパナソニックの攻撃をシャットアウトして反攻に転じたい所だが、逆にパナソニックの怒濤の攻撃に晒されることに。後半最初のリターンで痛んだパナソニックRBデュプリーに代わって、#33横田と#39荒木の2人のRBが、味方オフェンスラインのこじ開けたホールを抜けて着実にラインオブスクリメージ(LOS)を越え始める。パナソニックは要所で高田のパスでダウンを更新しながらドライブを継続。最後は高田からピッチを受けたRB横田がエンドゾーンに飛び込んでタッチダウン。PATのキックも決まって0-17とする。実に7分で5回ダウンを更新、83ヤードのタッチダウンドライブとなった。この攻撃で完全にモメンタムを掌握したパナソニックは、次のライズの攻撃を再び3アンドアウトのパントに追い込むと、ライズのパントをキャッチしたリターナー頓花が58ヤードのパントリターンタッチダウンを決めてさらにライズを突き放す。PATのキックも決まり0-24。何とか流れを変えたいライズは、QB木下がWR#19松尾(日本大)や井本へのパスでダウンを更新するが、継続出来ずパントで攻撃権を手放さざるを得ない。3Q終了間際、またもやパナソニックのナイスパントで自陣2ヤード地点からの攻撃を強いられたライズは、ここでボールを持ったRB富澤がエンドゾーンの中でタックルを受けてセーフティとなり、更に2点を奪われる。結局3Qを終了して0-26となり、最終Qを迎えることに。


4Q

最終Qに入り、最初のパナソニックの攻撃で44ヤードのフィールドゴールを決められたライズは更に点差を0-29と拡げられてしまう。何とか一矢を報いたいライズだが、木下に代わって攻撃を率いるQBアンダーソンもダウンを更新出来ずにパントへ。ライズのスペシャルチームに反則があり、自陣39ヤード地点からのディフェンスに。4Qに入って主力を温存してきたパナソニックだが、控えメンバー中心の攻撃陣にもランプレーを中心にダウンを更新されてしまう。最後は高田から代わったQB大原にオプションフェイクのQBランからタッチダウンを許してしまう。PATのキックも決まり、0-36と大量リードを許すことに。流れを変えるべく、ライズはQBを#18荒木(立命館大)に変えるが、ダウンを一度更新するに留まり、4thダウンギャンブルのパスも失敗してターンオーバー。この後、パナソニックのランニングゲームで時間を消費され、結局0-36のまま試合終了。

2試合続けて、アウェイで格上のチーム、しかも同じチームと対戦するというタフな状況で迎えた2ndステージのパナソニック戦。前半は看板の強力ディフェンス陣がパナソニック攻撃陣にしっかり対抗し、接戦を演じることが出来たが、後半に入ってキッキングゲームをきっかけにモメンタムを掌握されると、一気に突き放される展開となった。攻撃陣は殆ど有効な攻撃を組み立てることが出来ず、今季初めて無得点、そして最大得点差での敗戦となった。結果だけを見ると攻守に圧倒されていいところなく破れたように見えるが、同じ相手との再戦を見据えた戦略的な駆け引きも想像される。いずれにしても、パナソニックの重厚な戦力を肌で感じることが出来たことは間違いなく、戦力差をどのように詰めていくか、残された2週間で準備をしていくことになる。勝ってチーム創設以来初めての大舞台=JAPAN X BOWLに駒を進めるか、負けてシーズンを終えるか。乾坤一擲、まさにライズ最大の戦いが幕をあける。

  1. ※ 1 「3アンドアウト」:攻撃側のシリーズが1度もダウンを更新できずに3回の攻撃のみで終了し、パントに追い込まれること
  2. ※ 2 「PAT」:Point After Touchdown(ポイント アフター タッチダウン)の略。タッチダウン後にエンドゾーン手前3ydからフィールドゴールを蹴ること(得点は1点)